ASHRAE Japan Chapter セミナー(録画)


「飛沫・飛沫核による感染リスク評価のためのシミュレーション技術」


セミナー演者: 伊藤 一秀 (九州大学大学院 総合理工学研究院 環境理工学部門・教授)


概要


室内には不均一性の強い流れ場が形成されており,飛沫もしくは飛沫核として呼出された ウイルス含有エアロゾルは非定常・不均一な濃度場を形成する.居住者個々人の感染リスクを議論するためには, この非定常・不均一濃度場の形成を正しく理解し,発生源から室内空気を介して伝播し,人体呼吸器系に至る輸送動態, 即ち経気道曝露に伴う空気感染経路を精緻にモデル化する必要がある.その上で,呼吸器粘液・粘膜上皮細胞での ウイルス増殖を正確に予測可能な一連の数値解析モデルが必須となる.現時点では室内環境中の非定常・不均一濃度分布と 人体の生体防御反応・ウイルス増殖の関係を,曝露・感染リスクの点で接続する研究成果が圧倒的に不足している. 本発表では,この課題に対する一つの解として,CFDを基盤とした飛沫・飛沫核拡散解析と, 数値人体モデル・数値気道モデルに気道内粘膜上皮細胞上でのウイルス増殖・宿主反応ダイナミクスを記述する Host-Cell Dynamicsモデルの統合解析手法,その解析事例を紹介する.



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講演映像

飛沫・飛沫核による感染リスク評価のためのシミュレーション技術

九州大学 伊藤 一秀



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